PS5で光デジタル出力を利用する その2

その1はこちら。

PS2、PS3、PS4、ずっと使ってきた光デジタル端子がPS5世代では省略されている問題。(あまり使われてないそうですが、使う人は使うんですよねぇ。)

前回は「HDMIから光デジタルを取り出すアダプタ」を購入して切り抜けました。4K HDR 60Hzの動作において特に問題はなく、XboxSeriesXでも動いてます。

今回はまた別のアプローチを考えてみます。具体的には4K 120Hzと併用したいを考えます。

HDMI2.1から音声を取り出すアダプタが存在しない

前回同様、HDMIから音声を取り出せるアダプタで、HDMI2.1に対応したものがあれば万事解決です。ですが2021年11月末現在、そういった商品は存在しないようです。(業務用など探したらあるかもですが)
HDMI2.1まわりはゲーム機が真っ先に登場してしまい、テレビですら追いついていなかったため、こういった周辺機器は2022~2023年くらいになるでしょう。今のところは、HDMI2.1の入力に対応し、更に音を光デジタルで取り出せるものはテレビです。テレビを使う前提の人はこの記事を見ていないでしょう。いわゆるゲーミングモニターでプレイしたいから探してるはずです。

別の手段としては、UAC2.0ではなくUAC1.0で動作するUSBオーディオを使用することです。かつ、光デジタル出力ができるものを探します。これによって16bit 48kHz、いわゆるDVD音質相当までは出てきます。UAC1.0の帯域仕様的には、再生録音同時ではなく再生のみの場合、32bit 96kHz(2ch)まではいけるはずですが、PS5からは16bit 48kHzで出てくるようです。

Sound Blaster X3がオススメ

CREATIVE社が出しているSound BlasterシリーズのUSB-DACの多くが、今回の需要にマッチします。メーカー的にもすごくちゃんとしたところなので、謎メーカー品の謎商品と違って動作に疑いはありません。

Sound Blaster X3
Sound Blaster X4
Sound Blaster X G5
Sound Blaster X G6

このあたりがオススメです。より上位のモデルもありますが、今回のニーズでは機能過多なのであまりオススメしません。

この記事を書いている今現在、公式HPを見るとこれくらいの価格帯です。G5とG6、X3とX4は仕様上の差はあまりなく、見た目も非常に似ており、ちょっとしたモデルチェンジ(+値上げ)に近い商品に思えます。正直旧モデルで十分だと考えます。

この中ではG5が一番安いのですが、Gシリーズはヘッドホンアンプのような形をしており、光デジタル出力は丸形端子です。丸形 角型には互換性こそありますが、角型の方が使いやすいです。またUSB端子がG5のみmicroUSBになっています。G6 X3 X4はTypeCです。TypeCとmicroUSBでは耐久性に差がありますので、このあたりを勘案するとG5はオススメしません。

またX3とX4の一番大きな違いは、X4のみ光デジタル入力ができます。光デジタル出力を取り出したいという用途において、光デジタル入力に対応していることは何の意味もないですね。それで定価3000円高くなるのは無駄ですので、今回のケースにおいて買うならばX3が良いだろうと考えます。

DAC性能として挙げられるS/N比は、X3は115dB、X4は114dBです。1dBの差ですがX3の方が大きいですね。そして一応これ大きい方が高性能とされる数字です。S/N比とは信号Signalと雑音Noizeの比率ですので、数字が大きいほどノイズが少ないです。現に、上位モデルのX7では127dB DAC搭載とアピールしています。

S/N比だけでDAC性能は語れないものの、メーカー側で性能指標として出しているのはS/N比だけです。それが下がってるのはなんか気になりますよね。光デジタル入力を増やす、値段を上げるなど、上位モデルっぽい雰囲気を醸し出しつつ実は微妙に性能ダウンしてる利益重視型みたいな印象を受け、これもまたX4を選ぶ理由がないことの一つです。

配線図

こんな感じに配線します。

ちょっとケーブルジャングルが悪化するなぁ・・・というのが個人的には懸念点です。

HDMI2.0bならこれが理想

ラトックシステムというメーカーが販売している、4つのHDMI入力を切り替えつつ、光デジタル出力に分離してくれるHDMI切替器。4K HDR 60Hz、FHD 120Hzなどはしっかり対応。4K 120Hzさえ求めなければこれが一番いいんですよね。ケーブル数を減らせるだけでなく、値段も安く、そしてUSBオーディオで取り出すより音質も上となるわけです。ヨドバシアキバにも行ってみたところ、ラトックシステムの商品がたくさんあった&売り切れもあったので、実際にも人気っぽいです。

ラトックシステムでは他にも4入力を2出力、6入力を2出力などのタイプも販売しており、このあたり力を入れているメーカーに思えました。なので、待てば来年くらいにはHDMI2.1版も販売してくれるんじゃないかなと特に根拠なく期待はしています。HDMI2.1まわりはただひたすらに遅れているだけであって、今後は主流となり様々な機器が増えるのは確実です。とはいえ、いつ出るかわからないものを1年2年待つよりは、今できるものを選んだ方が賢いでしょう。ちょっと悩みますね。まぁ、Sound BlasterなどUSB DACは、今回のような使い方もできるというだけで、商品的にはもっと色々な使い方があり、ソコソコ人気の商品です。不要になったらメルカリに売ればすぐ買い手つくので、今はこの方法で乗り切りつつ、HDMI2.1の切り替え+音声分離機が登場したらそっちに買い換えるのが一番賢いのでしょう。

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