まだ強さⅠしかやってない状態での評価です。
ということを初めに明確にしておきます。今後評価は変わる場合があります。
面白さはレグナードの100~150倍
レグナードの100~150倍程度面白い、と見ていいでしょうね。
ちなみにレグナードは100点満点でおよそ0.3点くらいです。
ドラクエ10のバトルシステムには「通常であれば表示されて当然な情報・機能を、意図的に非表示にする」という基本コンセプトがあります。
例えばプレイヤーのターンバー。例えばモンスターが誰をターゲット指定しているかの通知。例えばコマンドのショートカット。そういった情報や機能は、あれば確かに便利です。むしろ本来であれば「無い方が縛りプレイになる」ような必須の情報で、ほとんどのゲームでは表示されて当然の情報です。
しかし、表示をすればするほど画面がゴチャゴチャしてぱっと見の印象が悪くなり、そして「その情報を意識しないといけない」という感情が芽生えることも事実で、前任の藤澤Dはそこを問題視しました。ドラゴンクエストはわかりやすさがとても重視される作品ですから、これはまさにドラゴンクエストならではの発想でしょう。
そして、ヘイトシステムという分かりにくいものについては、モンスターとプレイヤーに重さという概念を持たせ、相互に移動を干渉しあう「相撲」を作ることで、分かりやすく再定義をしました。サーバー負荷はわりと激しい。
普通であれば表示されて然るべき情報は、最初から表示しない。これによって「その情報は考えなくていいんです」という訴えかけをしました。発想の逆転ですね。あるとつい見ちゃうけど、無ければ見ることないんです。
私はこれをすばらしい発案だと思っていますが、それと同時に「奥深さは無くなった」と考えています。でも、それでいいんです。ドラゴンクエストは従来、わりとザックリとしたバランスですからね。
で、この相撲。一点だけ問題があります。
モンスターがターゲットに一直線に向かおうとするため、押し返されると諦めるまでその場で足踏みし続けるんですね。これ、非常に無様でかっこわるいです。そして、突き詰めると「決まった動き」で攻略が終わってしまいます。その典型がレグナードです。
この「決まった動きで攻略できる」というのが、ドラクエ10のバトルシステムの最大の問題点だと思います。
ドラクエ10が本来「意識しないように」としている情報を、メトロノームチクタクさせて秒数数えて。~秒目に諦めの行動が入るから(ターンエンドと呼ばれてるアレ)、それがAなら~、Bなら~、Cなら~で凌ぐ。これを繰り返す。
決められた作業を決められた手順通りにどれだけ正確にこなすことができるか。これはもう工場のライン工みたいなもんで、ゲームではなくただの作業です。それに、ドラクエ10が「意識しなくていい」としている雑多な情報を意識しないといけないという最悪の内容の作業です。それをさせるくらいなら、もう、潔く情報表示をした方がいい。「お数字数えましょうね~いーち!にーい!さーん!」って幼稚園児かよ。
だからこそ私はレグナードが嫌いですし、これはドラクエではないと当初から非難しています。
そして、レグナードを好きな人は頭がおかしい、工場のライン工バイトで達成感を感じるような知能指数に違いないと思っています。ゲームはランダム性があってナンボのもので、ランダム性の中に抜け道を見つけていくこと(=攻略)に達成感、喜びを感じるものです。運営・開発が用意した倒し方を探し、その通りにやるだけなんていう作業はゲームではない。作業なんてものは機械にやらせればいい。
私の友達にも、レグナードが好きな人はいます。じゃあその人たちも全員死ねと思っているかというと、そういうわけではありませんので、そこはご注意を。これはあれです、「タバコ吸う奴は死ね!」っていう人でも、友達にタバコ吸っている人はいますよね。じゃあその友達も死ねと思っているかといえば、そうではありませんよね。それと同じです。最終的には人の好みが影響してくる部分でもあるのは確かですから、好きなら好きで仕方ない。ただ、レグナードはドラクエを否定しているクソボスなので、私はいつまでもレグナードを非難します。
で、その点、ダークキングは今のところわりと良い内容です。
レーザーの置く位置に規則性が無くランダムで、安全地帯が常に変わります。「最初から決まった解がある」というものにはなっていません。
レーザーは、クリスタルが置かれた瞬間に、そのクリスタルから見てダークキングの方向を正面として、前後にレーザー! 左右にレーザー!と、十字に撃っていくと決まっているっぽいですね。「撃ち始めるまでどこが危険かわかんない!」ってことはありませんので、特に理不尽なものでもありません。分かりやすさで考えると、レーザーの発射予告の線を見て判断してから移動で十分間に合う程度にするべきで、あと0.5秒くらいは予告から発射までの時間を長くしたほうが良さそうという気はしますけどね。
とりあえずは、クリスタルが出た時点でどこが安全か、人間ならば脳の中で演算して視覚の上に被せて投影できるでしょう。もちろんたくさんクリスタルが出たらなかなか難しくなってきますが、そうなるとたくさんレーザー飛び交う中「ここ当たらねえわ!」と安全地帯を見つけて移動していく。これは常に変化があるバトルとなり、とてもゲームらしくて良いと思います。
問題点や突っ込みどころもたくさんありますけどね。
スライムなのになんでレーザーやねん、スライム関係ねえやんけ! とか。
このゲームって移動しながら攻撃ができないので、レーザーの網目を潜り抜けて攻撃するスタイリッシュバトルとは程遠い間抜けな絵面になって、システム的に相性が悪いやんけ! とか
クリスタル移動バグあるやんけ! とか
パルでしかつかない毒ガードを要求させるなや! とか。(毒ガードつけないなら、それはそれで闇100%でやっぱりパル)。
ただ、お決まりの作業手順がないのは、とても良いことです。それだけでゲームとして成立する。
最近のドラクエ10は、ゲームとして成立することがほとんどないため、かなり良い状態ではないかと思います。今後の2、3、4でどうなるかは不明ですが、1だけを見ると、ゲームになっているので、それだけで評価します。別に当サイトはドラクエ10アンチサイトではないので、評価できるところはちゃんと評価します。評価できるところがほとんど無いだけで。
・・・が。比較的良い内容であると同時に、これって実は日本人ゲーマーにはあまり受け入れられない内容なんですよね。
日本人ゲーマーの特徴として、何をしたらいいのか決まってくれないと嫌というのがあります。自由だとか、ランダム性だとかを極端に嫌うんです。FF15の体験版アンケートでも、日本だけ突出して「何をしていいかわからないからやめた」率が高いですよね。欧米は「やり尽くしたからやめた」が多いのに。
これはもはや国民性と言っていいでしょう。日本人は決められた作業を決められた通りにやるのが大好きなんです。出る杭を叩く社会なので、出る杭にならないよう、右に倣え!みんな同じ!じゃないと嫌なんです。
日本で対人モノが流行らないのって、人との戦いが好きか嫌いかより、単純に「何をしたらいいのかわからないから」だと思います。刻一刻と動く戦場に、決められた動きなんてありませんからね。
そしてこのゲーム、ドラゴンクエストという名前から、そういった作業系日本人ゲーマーの比率が尋常でなく高いのです。だからこそレグナードに喜んでいる人も多くいるのでしょう。なので、ダークキングはおそらくクソボスという評価になるでしょうね。珍しくゲームとして成立してるのにね。
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