造語症の発作が激しいツイフェミ界がよく使っていたシーライオニングという言葉ですが、その元ネタとなるものを「訳してみました」と物凄く恣意的な翻訳をしてる人が登場し、ここ数日で差別主義者たちの間に一気に広まりました。
どこがどう恣意的か
原文はこれです。
I don’t mind most marine mammals. but SEA LIONS? I could do without sea lions.
原文
あんなさんによる翻訳はこれです。
基本的に海獣は好きなんだけどアシカは無理なんだよねー。
あんなさんによる翻訳
そしてそれを聞いた、男性がその発言を静止する発言はこれです。
Don’t say that out loud!
原文
そんなこと大声でいっちゃ・・・
あんなさんによる翻訳
中学2年生程度に英語が読めれば、意味が全くの別物になっているとわかりませんか。
実際の意味はこうでは
私は海の動物は嫌いではないけど、アシカだって? アシカなんかいなくていい!
I don’t mind most marine mammals. but SEA LIONS? I could do without sea lions.
実際のところは、これくらいアシカをなんの根拠説明もなく見下げたセリフであると思います。
そんなことを言うな!
Don’t say that out loud!
男性の発言はこれくらい強く制止していると感じます。あんなさんの翻訳では「…」を文末につけて非常に弱いセリフになっていますが、原文はDon’tから始まって!で終わる言葉ですよ。小学生でも「…」を「!」と訳すことはないでしょう。これを本気で訳したつもりならただのバカですよ。
out loudとは「大声で」とか「公然と」とかの意味です。
laugh out loudとつけたら大笑いですし、shout out loudとすれば盛大に怒鳴り散らすとなります。心の中に秘めている限りはつかない表現であり、公に口に出すことで使用可能になる表現でしょう。それをDon’tで否定して「!」もつけているのですから、命令口調で制止していると解釈するほうが自然ではないでしょうか。
そしてこれを更にツイフェミさんにもわかりやすく別の言葉にしてみましょうか。
私は人間は嫌いではないけど、朝鮮人だって? 朝鮮人なんかいなくていい!
そんなことを言うな!
これでわかりますか。
ここにあるのは差別主義者と、それを止める人です。
突然、当事者に聞こえる場所・音量で、差別発言をしているのが、この漫画で登場する女性です。男性はそれを制止しています。そしてそれを耳にした、差別をされた人(漫画ではアシカ)が、「どうしてそんなことを言うのか」と迫り、差別主義者の女性がそれに不誠実であり続ける姿を描いているのがこの漫画です。
ツイフェミはこれを、「差別反対に反対する正義のアタクシたちを質問責めで妨害するクズを風刺した漫画」と思っているのですが、実際は全く違います。不誠実な差別主義者がこの漫画の女性です。
同時に、アシカの批判もしています。アシカ相手に聞こえてしまったとは言え、本来は二人の素朴な会話の中で出てきた言葉であり、そこに延々と粘着し続けるアシカの粘着っぷりは普通に気持ち悪いと多くの人が感じるでしょう。漫画の意図的にはそっちの方がメインではないかと思います。
つまりは不誠実な差別主義者だけでなく、「そういうところが嫌われてんだよ」と言いたくなるような被差別者も同時に描いています。このアシカは、2chにどっぶり浸かっていた私としては粘着荒らしという表現がピッタシですね。
最初は一方的に嫌悪感情を投げかけられたことで道徳的優位にあったものの、その粘着っぷりから立場が逆転し、逆に悪質な存在となったのがアシカです。誰にでも分かりやすい言葉で言い表すと過剰防衛ですね。
道端の小石を蹴ったら人に当たってしまった。小石程度とは言ってもまぁ広義には暴力の一つですが、それに激怒して延々と謝罪を求め続ける粘着行為をしているような感じです。
お前の言ってることは間違ってないけど、それを上回ってお前キモチワリーんだよという事例がネットにはよくあります。それを風刺しているのがこの漫画です。
シーライオニングと言っても差別は正当化できない
「それはシーライオニングだ」
この指摘が成立するには、この漫画のように「そこまで大きくないこと」に対して「延々と粘着する」ことで、道徳的優位が逆転する必要があります。
すなわち、このように即答で「シーライオニングだ」と言ったところで何の意味もありません。そんな返しで差別は正当化できません。どんな返しでも差別は正当化できません。
レイシスト「私は人間は嫌いではないけど、朝鮮人だって? 朝鮮人なんかいなくていい!」
朝鮮人「なぜそのようなことを私の前で言うのですか」
レイシスト「シーライオニングやめろ」
これが成立すると思っていたらただのバカです。

私はこのただのバカには先行ブロックして頂いているので、当ブログをただのバカが見ることはないと思っています。
・・・というかこれを認めちゃっていいんですかね。
こうなりますよね。あなたたちの今までの主張、全て「シーライオニングだ」で返答されてしまいますけど、それでいいんでしょうかと心配になってきます。
ウーマニングという新しいカウンターが登場
「あ、上手いな」と思いました。
一方的に差別・嫌悪を公の場で垂れ流し、その差別された側からの事実確認や質問には一切答えようとせず、逆に被害者ポジションを取ろうとし始める。それをウーマニングと呼ぶ。
この漫画には、ちょうど立場の違う者が3つあり、アシカ、女性、男性です。そのアシカの行動をシーライオニングと名付けるのが成立するのであれば、女性の行動をウーマニングと名付けてもたしかに噛み合っています。私はそういう言葉を生み出したいわけではありませんが、カウンターとしては上手いなと思いました。
女性を意味する言葉を使って混成語(かばん語)を作るなんて差別だ! という人もまぁ出てくると思いますが、「マンスプレイニングって言葉あるじゃん」でカウンターができてしまうため、やはり問題がありません。


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