それなりにプレイしたと思うので、感想のコーナーです。
総合評価は★★★☆☆ 期待のハードルが高すぎた
↑の通り。総合評価としては並程度。
期待されすぎて、そのハードルがあまりにも高かったのでしょう。現時点においては「凡作」と言うしかないです。
スプラトゥーンと言えば、商業的に見て失敗したと言わざるを得ないWiiUにおいて、日本国内ではハード所有者の2人に1人に近い割合(本体320万:スプラ150万)での売上を叩き出した大ヒット作ですね。あ、私はWiiUを手放した関係で未プレイです。
大ヒット作の続編ということで、自然と期待が高まっていた作品が本作スプラトゥーン2です。私も期待して発売日に購入しました。私と同じように「面白いと聞いてるけどWiiUはなぁ・・・」という理由で前作を買っていたなかったけど、今作は期待して買ったという人は多いでしょう。もちろん、前作をとても気に入っていたプレイヤーもまた、今作を期待して多いはずです。
実際にもソフトの売上本数は凄まじいものがあり、初週売上64万本を記録しました。その翌週には合計80万を突破したと報じられています。
スイッチ本体が6月下旬に100万台を超えたばかりで、8月上旬の現在は110万台というところでしょう。転売屋の在庫を考えても装着率は70%を軽く超えると思われます。スイッチ所有者を10人集めたら7人はスプラトゥーン2を持っているということですね。
中間層がいない修羅の国
しかし、残念なことにスイッチ本体がまだ品薄です。すると何が起こるか分かりますでしょうか。
「予約するほどじゃないけど、売ってたら買いたいな~」という中間層の大幅な歯抜けです。普通にお店にぶらっと立ち寄って売ってなかったら諦めて帰る人々です。あらゆるユーザー層の中で、この中間層だけがぽっかりと穴を開けます。
なぜ中間層だけが買えないか。理由は簡単です。
ゲーム大好きで本作に期待していた人――ハードコア層と呼称――は、何が何でも絶対に買います。予め予約することはもちろん、最悪の場合も転売屋から買えばいいとも考えるでしょう。お金よりも、そのゲームで遊ぶ体験の方が大切だからですね。
またハードコア層とは真逆、ライト層。任天堂ハードのメイン層でもある小学生軍団もここに含まれますね。彼らもまた親が発売日前に予約しているので、わりと普通に買えます。最近はモンスターペアレンツ――総じて過保護である――も多いので、転売屋から買うという手段を採ってでも買い与えるでしょう。転売屋が転売でホクホク笑顔なのが何よりの証拠ですね。転売スイッチはモリモリと売れてるのです。
期待が高まっていたためにハードコア層が多く、また任天堂ハードのメイン層でもあるライト層も多く、その中間層はゴッソリといない。
この状態の対人戦において、何が起こるか。小学生を仲間に引いた方が負けるというあまりにも非情な現実です。またそれをスプラトゥーン2のバトルシステムが更に後押しをしました。
スプラトゥーン2のバトルは4対4です。これは前作も同じですね。4対4というのは少人数制にカウントされる人数です。
FPSにおいてカジュアル層に大人気だったCoDは6対6を基本としていますし、大人数のルールなら更に増えます。また競技性の高いオーバーウォッチでも6対6ですね。4対4がどれだけ少ないかが分かるでしょう。
どんな対人戦でもそうなのですが、少人数制になればなるほど個人の力量が勝敗により強く作用するようになります。
その一方で、スプラトゥーン2はゲームシステム的にいわゆる無双はしにくいようになっています。そもそも武器が水鉄砲で飛距離はないというシステム上、接近戦がメインとなりますし、体力も決して多くないです。なので背後を突かれると強い人でもあっさり死にますし、バトル中に武器変更ができないため不利な武器相手に一対多で戦えば強い人でもあっさり死にます。つまり、無双しにくいのです(二度目)。
通常のFPSの銃撃戦であれば遠距離から先に撃ち殺すことで敵に気付かれる前に倒すことができます。その点、どうしても近接戦になるスプラトゥーンでは、意識外の遠距離から撃たれることはあまりないのですね。
また普通のFPSにはヘッドショットもあります(スプラトゥーン2にはない)。4人から胴撃ちを4発受けるまでに、4人へ華麗にヘッドショットを叩き込めば強い人が勝つのです。しかしスプラトゥーン2では体のどこでも4発当たれば互いに死ぬし、弾は大きくて散らばりやすく、近接戦なので酷いエイムでもわりと当たるので、混戦の中において的確に全てに撃ち勝てることはそうありません。
また私自身は前作の経験がないので伝聞系になるのですが、スペシャル(一発逆転ワザ)が全体的に弱くなったと言います。前作はスペシャルが強力で、一発逆転しやすかったとか。武器も全体的に弱体化でバランスを取ったことで、1人が敵をなぎ倒すことを防ぐ方向に調整されたと聞きます。
すなわち、ゲームルールを正しく理解し、普通にプレイができる並程度の人が4人と、強い人1人が戦った場合。強い人は勝てないでしょう。
強い人が無双しにくい。では先程述べた個人の力量が勝敗により強く作用するというのは、どこに作用するのでしょうか。それはもう、勝ち方向ではなく負け方向に作用するということです。つまり弱い人が多い方が一方的に負けるです。
私が勝ってる側の最近の試合をちょろっと抜き出してみました。
私が一番ポイント高いところにいるのは偶然ではなく、その試合を狙って抜き出したからです。オレツエーと言いたい見栄っ張りなのです。
塗り性能重視のプロモデラーで、塗りだけでなくキルも頑張ってる方だと思うんです。
また、負けてる側の試合も抜き出してみました。
やっぱり私が一番ポイント高いところにいるのは偶然ではなく、その試合を抜き出したからです。
よく見ると負け試合ではポイント稼ぎに行く卑しいヤツ感が右の方から読み取れたりしますが、いやもうリスキルに近いレベルにまで追い込まれてどうしようもない試合だったんです。私プロモデラーとかいう塗り武器だから! そもそもキル取りにくい武器だから! 塗るのが仕事だから!
で、見れば分かるように、明らかに偏ってるんですよね戦績。どちらかがボコボコにされて勝敗が決まるのです。
これまさに弱い人を引いた方がボコボコにされています。弱い人晒し的な目的があるわけではないのでモザイク入れても良かったんですけど、面倒だし、スイッチのユーザー名は自由に変更できて匿名性が高いため別にいいかなと思ったのでそのまま載せました。
勝つか負けるか分からない熱い試合の上で勝敗が決する、というのが本来の対人戦の理想ですが、真逆なのです。弱い人をより多く引いた方が負けるのです。中間層がいなくて、強い人と弱い人の差がパックリ開ききってるので、強い人が弱い人をボッコボコにしてしまうのです。
塗り具合もこんな感じになりやすいです。
このマップは細長くて押し込みやすい構造なので、双方の実力がかけ離れているとこうなります。
「勝ち負け気にせず気軽に遊びなよ~」と言われても、一方的に勝っても楽しくないですし、一方的にボコボコにされても楽しくないですよ。
しかもネットワークがクソofクソ
上で挙げた勝ちと負け3つずつ、合計6つの試合例。
よく見て下さい。中央の試合は勝ち側が一人0ptですね。これ回線落ちです。
回線落ちの試合が6枚中2枚もあるのは偶然ではなく、マジで回線落ちが多いんです。
プロモデラーで塗りながらルールと操作方法を覚えたので、そろそろ違う武器使ってみるかなーと思っている私の最近の戦績がこちら。仲間の一番下が0ptですね、はい回線落ちです。マジで回線落ちです。
とにかく回線落ちが多いんですよこのゲーム。3対4にされて負けるんです。4対3にされて勝つこともあります。
私、気持ち的にはわりとカジュアルゲーマーで、勝ち負けよりは試合を楽しみたいタイプです。でも最低基準としてはやっぱり「勝ってこそ」とは思いますし、その勝ちというのも一方的なものでは嫌です。できるだけ条件は平等に戦い、接戦の上で、勝ちたいです。
なのでこういう「回線落ちのせいで負ける」「回線落ちのおかげで勝つ」という試合は純粋にやる気を削がれて萎えます。
誰も落ちなくても一方的に勝つか負けるかばかりなのに、更にそこへ回線落ちまで加わって一方的度をガッツリとブーストさせるのです。なお一方的に勝ってる側が1人落ちてもそのまま押し込んでリスキル祭りだったり。
酷い時は仲間全員消滅して自分一人部屋に残されて、誰もいないエリアをぼーっと塗ってそのまま消されます。あークソ勝ってたのに!!
これはもう任天堂のネットワーク設計がクソとしか言いようがないでしょう。
スプラトゥーン2のネットワークは、サーバー側がマッチングをかけた後、8人の中でホストを決めた後、8人でのフルメッシュ型のP2Pネットワークを構築します。塗り判定の処理はホストが行い、キルは各自の画面を基準にしてからホストへ送信して全員に反映ですね。この場合、プレイヤーが多くてサーバーが混雑してるから落ちやすいよっていうのが起こるほど、サーバーに大きな負担をかけるようなことはありません。なのでサーバーが混雑しているせいではないです。純粋にネットワーク設計がクソで弾け飛ぶんです。そもそもライト層が多く本体に有線ポートもついてないので無線LANユーザーも多いでしょうしね。
この2017年にここまでクソなネットワークゲームなんてあるのかよってくらいに落ちまくりのクソネットワークです。
サーバー処理ではない、というのを感覚的にわかる例を挙げれば、フェスなどのアクセスが集中する時が典型的なわかりやすい例でしょうか。一度バトルが開始すれば試合中は快適ですが、その後ロビーに戻る時にちょっと待たされることが発生していましたね。これはサーバーに試合結果を送り届けているために、混雑しているサーバーの反応を待っているのです。なのでもしバトル自体もサーバー処理であれば、当然のようにバトルもラグで成立しなくなります。
私はギア集めが嫌いだ
これ人の好みによると思いますが、私はギアを集めて育てるというのが大嫌いです。目的が違うからです。
頭。服。靴。防具という概念はないものの、それぞれ特殊効果がついていて、それをギアパワーと呼びます。CoDで分かりやすく言えばパークみたいなもんですね。
その効果は移動速度が上がるとかスペシャルが強化されるとか爆風ダメージ低減とかメインウェポンのインク効率があがる(=弾切れしにくくなる)などなど多種多様です。やっぱりパークみたいなもんですね。
しかしこれやりこまないと好きな効果が手に入らないのです。
各装備にはそれぞれ「メイン」となる効果が固定でついていて、ここは変更不可能で、ギアパワーも大きな効果を発揮します。なのでまずは好きな見た目+好きなメイン効果がついている装備を集める必要があります。
残り3枠はプレイして経験値を貯めるとランダムで付与され、メインと比べると小さめの効果となります。このランダムで付与された効果を金払ってリセットするとカケラとなり、カケラ10個で復元、つまり好きな効果をつけることができます。
分かりやす~く言えば、とりあえず数百試合やってね!本番はそこから!ってことですね。ある程度のアンロック要素はあって当然だとは思いますが、これ楽しいか?
少なくとも私は、好きな効果を使って数百試合をさっさと楽しみたいと考えますね。なんでRPGのレベル上げみたいなことをしないといけないのか根本的に意味不明ですし、ギアパワー差というのは純粋に有利不利の差となりますから、それで試合を楽しめと言うのは無理です。対人戦で問われるべきはその人の腕前と、平等に選べる効果(=武器)のみであるべきです。自分が持ち込むことができない効果を相手は持ち込んでくる、そんな対人戦は不平等で楽しくないです。
ここらへんは、競技性を持ってガチるようなことなく、カジュアルに楽しんで欲しい任天堂だからこそ、あえてこういう仕様にしているのだとは思います。
でも実際の試合はハードコア層がライト層をボコボコにガチ殴りしている世界であり、たまたまハードコア層だけになるとそれはもう怖い場所になるのです。小学生がワーイワーイ言いながら壁とか床とかぬりぬりし合う中で「なんかお前のギアやべー!」とか見せ合うような世界ではないのです。中身と外見がミスマッチすぎます。
武器バランスもアレだけどここはあえてあまり書かない
これスイッチ本体のせいなんですけど、どうもジャイロセンサーの反応が遅いです。
私は「ジャイロでエイム」という独特の操作方法に慣れるところからスタートしているので、まだまだ経験浅いのですが・・・それでもなんか反応変だなーと感じます。
前作の経験者も皆が皆WiiUの方が早かったと言ってますし、実際に並べて比較してもスイッチは反応が遅いですね。また前作と比べてどの武器も軒並み弱体化調整が強いらしいですよ。
その結果として普通に撃って正確にヒットさせるのが難しくなっており、バケツバシャバシャ連打とかの近接武器がやたらめったら強いです。なんで銃よりバケツの方が射程と威力があってしかも塗り性能も高いんですかね万能武器かよゴルァ!
フェス中に出会ったバケツマン軍団。
と、今の武器バランスはあまり褒められたものではないかなと思いますが、ここらへんは今後の調整でどうにでもなると思うので、あえて深くは書きません。
今後の本体の供給次第で伸びるか?
ギアパワーについて私は嫌いですが、そういうゲームなんだよってことで理解はできます。
CoDみたいにランクで解放されて好きに選べるパークの方が絶対に良いと思いますが、そういうゲームだと理解はします。
武器バランスについては随時調整すると任天堂は言ってますから、まぁゆっくり待ちましょう。
ネットワークは、どうしようもない。
そもそも任天堂のネットワークは昔からずっとクソですから仕方ない。XboxLiveに慣れ親しんだ私から見たら、土壌が全く違う世界です。もう諦めます。
そうなると最大の問題は、中間層の欠如ですね。
今はここがいないために大人が小学生をタコ殴りにするという、ゲームの話じゃなかったら犯罪のような状態になっています。この状態が長く続いてしまうと、ボコられ続けた小学生は辞めるでしょう。誰がゲームでボコられて嬉しいのか。
下手な人がボコられるゲームは、ボコられた人が辞めることで一つ上の層が一番下となってしまい、ボコられて辞めて、また一つ上が一番下になってボコられ辞めてと、負のスパイラルで下からだんだんと過疎化が進みます。それが始まるよりも前に、本体の供給ができて幅広いユーザー層が獲得できれば、修羅の国度が低減されることでライト層も勝率がそれなりに安定するでしょう。任天堂のゲームはじわ売れ型が多いですから、これからも売上を伸ばす下地はしっかりと出来上がっています。後は本体だけです。
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ガチで上がればいいじゃん
ヘタクソだから小学生の中に混ざるんだろ
長文すみません
ナワバリバトルは前作ではある程度ガチマッチのウデマエが考慮されていたので、そちらを上げておくともう少しマシになるかもしれません
(そこまでしないとある程度実力が近い同士で遊べないというのはどうかと思いますが、前作でもウデマエが上の方が回線落ちは少なかったです)
後は無双しにくい作りにはなっていますが、索敵をしっかりして先手を取る、複数対1を避けられるようになれば弱い人を引いてもそれなりに勝てるようになると思いますよ
そんな事よりも、りきかすがクビになったのに
なぜなるせさんもDQを辞めてしまうのですか?
その理由が気になって夜も眠れません
BANされたと噂する人達を黙らせる意味でも
そろそろ教えて頂けませんか?
サーモンランが面白すぎてそればかりやってます。
8人中4人は負けるんだから負けても構わない、
みたいな寛大な精神が必要ですね
珍宝で必死にマラソンして準理論で固めてるのにギアパワーには拘らないのは少し意外でした