コンパクトオーディオ。ざっくりと言えば、PCで音楽を楽しむ環境。その中でも特に、コンパクトに環境をまとめて手軽さを重視した方向となります。 スピーカーの種類的には「アクティブスピーカー」、聴き方の種類的には「ニアフィールドリスニング」と呼ばれるジャンルです。
「PC用のスピーカー」を漠然としたイメージで語ると、机の上、モニタの隣に置くためにあまり大きくなく、金額的にも数百円~数千円のへぼっちぃものが主流ですね。
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アマゾンの「PCスピーカー」ランキング上位に位置するLOGICOOLのZ120BW。実売価格1500円程度。
こういったものを強化して高音質、ハイレゾ対応にしていく方面が、コンパクトオーディオだと思います。
私自身、この春には実家暮らしから一人暮らしに環境が変わることで、大型のスピーカーを移動させるには設置スペース的に問題があり、このジャンルに手を出すべきだという判断になりました。というわけでコンパクトオーディオが欲しいのです!
予算的には、気軽に楽しむ高級機入門みたいなものなので、金額は5万~10万が妥当かなと思います。
それ以上になると少々気軽さに欠け、アンプとスピーカーを別個に買う方がいいでしょう。逆に安すぎると、音質的に不満が残ります。
さて、いくつかあるコンパクトオーディオ機器について色々調べて、最終的に気になっているものが2つまで絞りこまれました。ソニーのCAS-1と、ヤマハのNX-N500です。
ソニー CAS-1
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現在の実売価格は6万後半から7万程度。
一応、アンプ部が独立しているので、厳密に言えばアクティブスピーカーではなくただのセット品だろって気もしますが、用途としてはデスクトップオーディオです。 何気に凄く小さいのですね。音声の入力はBluetoothとUSBのみ。潔く割り切ってコンパクトさを求めた感じ。
CAS-1は見た目的にも高級感があり、スピーカーの下敷きになる金属板が付属しています。置く場所の材質にとらわれることなく、一定の品質を保てるとかなんとか。またスピーカーには足が生えていて、傾斜が強め(8度)のものに交換も可能です(付属)。
この金属板と足のおかげで、見た目から「オーディオしてるぜ!」を感じさせてくれるのが嬉しいところ。よくいるじゃないですか、なんかレンガの上にスピーカー置いたりしてるオカルトチックな人々。あんな感じで「この板の上に置くと音に厚みが出るんだよ」とか「この8度という角度がまたイイんだよね」とか語るとちょっとオーオタっぽくてキモかっこいいですよね。それが買ったその場で出来るんです。
音質については私が実際に購入したものではないため割愛しますが、やはりソニーだからか、けっこうレビューも豊富で、不満を感じる人は非常に少ないように見受けられますね。しかし、音量を上げていくとかなり早い破綻するようです。ここらへんもかなり割り切ってる感。ただまあニアフィールドリスニングのスタイルで大音量ガンガンというのは使い方がおかしいだけなので、ここは欠点にはならないと私は考えます。
特に高評価なのが、LVMという、ボリューム小さめ時に潰れがちな低音と高音を補強するモード。小さいボリュームでほんのりとオーディオを楽しむことの多いデスクトップオーディオにジャストフィットってところです。
またヘッドホンをぶっさすこともでき、ソニーのPHA-2相当のヘッドホンアンプが、スピーカー用とは別で内蔵されています。これ一つでコンパクトにハイエンドなスピーカーと、ヘッドホンアンプを賄える。
しかし欠点も。入力をUSBとBluetoothに割り切っていることが、どうしても欠点となるでしょう。
例えばですね、PS4と繋ぐことはできません。デスクトップオーディオだけど、一緒にゲームもその場でするという時には使えないわけですね。ゲームのために別のスピーカーを置くと、せっかくの省スペース性が意味なくなってしまいます。せめて光デジタルの1つでもあれば・・・という気持ちはどうしても残ります。
またハイレゾ規格の中でも、DSD5.6MHzなどには非対応。2.8MHzについてもPCM変換で再生。とはいっても、現在売られているハイレゾフォーマットの多くは24bit 48kHzのPCM音源なので、ここはあまり欠点にはならないかな。
なお、PCM音源としては24bit 192kHzとなります。ここもまあ、十分ではありますね。32bitはあまり売られてないです。割り切るところはザックリと割り切って、ポイントは抑えた一品がCAS-1です。
参考レビュー
【レビュー】ソニー「CAS-1」を自宅で聴き込んでみた – ほとばしるステレオ感、スピード感、ハイレゾ感に瞬間ロックオン!! (1) 「何となく鳴らす」のはもったいないほど本格派 | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/articles/2015/12/14/cas-1/
ヤマハ NX-N500
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ヤマハが出したニアフィールドリスニング用のスピーカーが、NX-N500です。実売価格は8万前半。
これの特長はなんといっても正真正銘の全部入り。CAS-1がザックリと割り切りながら必要なポイントを抑えたのに対して、NX-N500はガッツリと全てをカバーしたと言っていいでしょう。
アンプもスピーカー内にありますし、なんとWi-Fiのアンテナまでスピーカーからニョキッと生えています。これによってNAS内のオーディオを再生するなど、PCレスでの利用も可能。
もちろんメインとなるPCとの接続のためにUSB端子はもちろんありますし、有線でネットワークオーディオ用にLAN端子もあります。他にも、外部から汎用的に音声入力できるよう、光デジタル端子とAUX端子(ステレオミニ)も備わってます。CAS-1の欠点となる、PCオーディオ以外ほぼ不可という欠点がこちらにはありません。
ハイレゾフォーマットへの対応についても、DSD5.6MHzまで対応。PCM音源も32bit 384kHzまで対応。これはほぼフル対応と言っていいでしょう。
欠点として、ヘッドホンが接続できません。ヘッドホンでハイレゾ楽しみたい場合は、別にUSB-DACが必要です。なお、私の個人的な環境の場合、ヘッドホンはアンプ内蔵式であるソニーのMDR-1ADACを使用しているため、ヘッドホンアンプは無くてOKだったり。
NX-N500の背面を見て驚くのが、なんと電源が2つあります。
通常のアクティブスピーカーは、アンプを内蔵している方にコンセントがあり、もう片方には音声を伝達するケーブルが繋がるだけなのが一般的です。しかしNX-N500では左右のスピーカーそれぞれに専用のアンプが入っているため、それぞれにコンセントが必要となります。
また左右のスピーカーで同期を取るために、ネットワークオーディオ用とは別で、左右のスピーカー同士でLANケーブルを繋ぎます(付属品) 。そして左右のスピーカーの音声伝達にはバランス接続用のケーブルを繋ぎます(付属品)。
これらは音質のためなんでしょうけども、代償として背面がケーブル大量ということになります。またスピーカーとしてのサイズも、一般的なブックシェルフサイズのため、CAS-1と比べると2~3回りほど大きいです。CAS-1と同じコンパクトオーディオとして考えていいのか少し気になりますね。一応、ギリギリコンパクトオーディオかなと思ってはいるのですが。
なお、CAS-1のような、音量小さめ時の低音 高音補強モードはありません。ここらへん、ヤマハとソニーのメーカーとしての思想の違いでしょうか。ヤハマは音に加工を加えないスタジオモニター方向が強いですね。そもそもNX-N500のコンセプトが、スタジオモニターを家庭用に落とし込む的な感じですし。
参考レビュー
【鳥居一豊の「良作×良品」】「ガルパンはいいぞ」。ヤマハの全部入りスピーカー「NX-N500」のハイレゾ体験 – AV Watch
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/torii/20160126_740133.html
どっちを買うかは未だ結論出ず
スピーカーとしての音質や機能性で言えば、NX-N500>CAS-1なのではないかと思います。
しかしCAS-1には「コンパクトさ」と「ボリューム小さめ時に真価を発揮」という圧倒的な実用性の高さがあります。
私の耳は高級オーディオを語ることが出来るオカルトチックな宗教にはハマっておらず、ハイレゾ音源を買ってハイレゾ対応の機器で聴くという行為に対するプラシーボ効果的な満足感が主となります。そういった面で考えてもCAS-1の方が向いてるとは思うのですが、CAS-1の「外部入力無し」という欠点がどうしても残ってしまうんですよね。この欠点があまりにも大きすぎて、イマイチ購入に踏み切れない。うーん、ソニーさん、外部入力を増やしたCAS-2とか作ってくれないかなぁ。
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コメントから失礼します。
PCに詳しいなるせさん教えて下さい。
私は今ドラクエ10をPC1台の2アカでやっています。
2アカでやるとどうしてもウィンドウ画面が小さくなってしまいます。
そこで1台のPCでモニターを2つ用意しようかと思ってるのですが、
2つのウィンドウ画面を2台のモニターに分割するにはどうしたら
よいか知っていますでしょうか?(1アカ1モニターみたいに)
説明ヘタで分かりづらく申し訳ないのですがもしご存知であれば教えていただけたらと思います。
【管理人からの返事】
PCにモニターを2つぶっ刺して、2つのモニターそれぞれにウインドウ表示したらいいのではないでしょうか。
最近のPCなら、モニターぶっさせる端子が2つあれば、特に気にせず2枚ぶっ刺すだけでデュアルディスプレイ可能だと思います。
モニターぶっさせる端子が1つしかない場合、IO-DATAのUSBグラフィックを使用するのが無難でしょうか。
http://www.iodata.jp/product/av/graphicsboard/usb-rgb3h/index.htm
若干遅延ありますが、ドラクエ用途なら特に問題なくいけるはず。
ご回答ありがとうございました!試してみます!