嫌儲の定義を理解してないブロガー達

無料で記事を公開してお金を稼ぐことと、有料で記事を公開してお金を稼ぐこと。どちらもお金を稼ぐという行為自体は一緒なのに、なぜ他人が儲けることを嫌う人たち(これを嫌儲と言います)は、前者ばかりを叩くのでしょうか?

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どうもこの世には言葉の意味を正確に理解することができないまま、物事を語りだす人が多いようだ。
いや全ての言葉の意味を正確に理解してから語れというのは無理があるのはわかる。私も日本語100%完璧超人デースとは言わない。しかし、テーマとして取り上げる言葉の意味くらいは正確に理解しておいた方がいいと思う。

嫌儲といえばにちゃんねるのニュース速報(嫌儲)板が代表的だろう。私もその掲示板の利用者の一人である。あまり2ch外で2chを見ていますと公言するのは好ましいものではないのだが、今回こちらのテーマを語る上では書いておかないといけないと思うので、書いてしまおう。

私は嫌儲思想を持っているが、このブログにはアドセンス広告があり、それによって収入を得ている。こんな小さいブログの収入など、生活するどころか中学生のお小遣い程度にも満たない微々たるものだが、0円ではない。そしてこれは別にダブルスタンダードというわけではない。
当サイトでは2ch掲示板は当然とし、Twitter等、あらゆる他人の発言を勝手にコピペしてきて”まとめ”てビューを稼ぐようなものではない。引用や、記事として扱うテーマとして持ち出すことがある程度。メインコンテンツは自分でキーボードをカタカタして作っている。当サイトのメインコンテンツは、私の駄文だ。

 

なぜ他人が儲けることを嫌う人たち(これを嫌儲と言います)

今回例に出したブログでは、初っ端からこう書かれているのだが、残念ながらそれは嫌儲思想ではない。なぜかリンクがニコニコ大百科という、ソースとして挙げると人に笑われるのではないかと思うアレなサイトなのが恐ろしい限りである。

文末ソースとして書かれているwikipediaの嫌儲を読めば「無断転用により利益を上げる行為に対して否定的なだけであり、個人が創作して利益を得る行為についてはその是非を含まない。 この点は多くの商業コンテンツと同様である。」という一文が書かれているので簡単にご理解頂けると思うのだが、不思議な事に人間というのは都合の悪いものは読めなくなるものだ。

実は今回の話は、wikipediaに書かれている通りですと書けば終わってしまう。でもそれでは味気ないので、色々と書いてみよう。嫌儲思想とは、他人が儲けることを嫌うことではない。そういう人は確かにこの世にいるのだが、少なくともインターネット上で嫌儲と呼ばれるのはまた別の存在であり、前提が根本的に間違っているのだ。こちらのブログのフォーマットに則ると、嫌儲思想とはこうなる。

  • ダメ:他人の著作物の盗用で稼ごうとする
  • OK:無料で読むことが出来るブログで広告収入を稼ごうとする
  • OK:書籍を出版して収入を稼ごうとする

ダメなのは広告で稼ぐことではない。他人の著作物を盗用して稼ぐことだ。
この行為は、アニメや音楽、同人誌、これらをアップロードし、そのダウンロード数で稼ぐサイトとやっていることは同じである。稼いでいる稼いでいないに関わらず、これが著作権法に違反する行為であることは誰もが知っているであろう。それがネットの書き込みという形態になっただけで容認されるのはおかしいと私は思う。

こういった話題では必ず極論を持ち出す人がいる。極論を言ってしまえば確かに、100%他人のコンテンツを一切利用しないというのは現実的に考えて不可能だ。無理矢理こじつければ何でも犯罪に仕立て上げることができるだろう。どこまでがOKでどこからがNGかの線引きは大切だ。
この線引きはコンテンツのメインとなる部分が他人のものであるかどうかで考えることができる。

例えば、アニメ、動画、本。様々な作品のレビューを書いているサイト。テーマは各作品であったり、ある程度の引用が含まれていようが、そのレビュー本文は自分で書いたもので、レビューがメインコンテンツとなっているのでこれはOKだ。
ネット上に腐るほどある2chまとめブログは、そのコンテンツのメインは2chの書き込みである。2chの書き込みは他人の著作物であって、そのブログ管理人のものではない。これはNGだ。
その他にもまとめブログには偏向記事、対立煽り等の問題もあるが、嫌儲問題とは若干趣旨が違うので今回は割愛しよう。

コンテンツの比重はとても大切だ。あらゆるところに当てはまる。
例えばゲームのプレイ動画。同じゲーム配信でも、コンテンツの比重によってOK NGが切り替わると私は思う。
RPGゲームのようなストーリーがメインのゲームは、配信動画を見たらもう買わなくていいじゃんとなる可能性が高いため断じて許されるものではない。RPGゲームの配信は、アニメや映画をアップロードしているのと変わらないと私は思う。
しかしFPSゲームのような対戦がメインのゲームは、そのプレイを見て満足して買わなくていいとなる人はそうそういない。プレイすることに楽しみがある。それと同時に、上手い人のプレイを見るのもまた一つの楽しみになる。ゲーセンで上手い人の後ろには見物客がわくだろう。この見物客効果は高い。ここはぜひとも配信を推奨すべきジャンルだろう。

海外では非常に盛んなゲーム配信だが、近年になってようやく、日本でもこの配信を容認する傾向が出てきた。一時期は全面拒否されてしまったので、良い進歩だと思う。過去にあった全面拒否の背景には、日本のゲームがRPGメインだったことや、配信側がFPSのようなものを例にあげて「宣伝効果もある」と言いながらRPGの動画を上げるようなクソっぷりを発揮したからだが・・・。

 

コンテンツのメイン部分が自分で作ったものか、他人のものか。そこが大切であり、他人のもので儲ける行為を嫌うのが嫌儲思想である。ここを間違えないで欲しい。

コメント コメントは承認制です。

  1. 匿名 より:

    >2chの書き込みは他人の著作物であって、そのブログ管理人のものではない。

    2chの書き込みには通常著作権はないでしょう。以前もなるせさんはケーキの写真トレースが著作権侵害であるようなことを書いていましたが、こうした著作権が発生しえないものにまで著作権があると思い込む現象を疑似著作権と言って一部で問題喚起されています。

    著作権法を読めば分かると思いますが著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」です。大抵は脊髄反射的に書かれた2chの書き込みが創造的に表現された文芸であると言い張ることもできますが、それで裁判をやっても恥をかいて裁判費用を無駄にするだけです。

    ついでですが

    >無理矢理こじつければ何でも犯罪に仕立て上げることができるだろう

    何が犯罪であるかは刑法が決めます。これを罪刑法定主義と言います。ケーキ写真のトレースの件で言うと、これは刑法の構成要件に該当しませんので犯罪にはなりません。ただのモラル違反です。モラル違反ではあるけど著作権侵害ではないものはたくさんあって、その辺の線引きがわかっていない人が多いのですが、この辺をきちんと教育していかないと知財国家への道のりは遠いので国には頑張って欲しいところです。

  2. 匿名 より:

    「他人のもので儲ける行為を嫌うのが嫌儲思想」という見方もあると思いますが、ほとんどの嫌儲民は他人の不幸で飯がうまいの原理(あるいはその逆のメシマズ)で動いていると思いますよ。日本って低い方に合わせるの大好きじゃないですか。社畜さんなんかそうだと思うけど、みんなで一緒に不幸になろうとして足を引っ張り合う人が少なからずいます。出る杭は打たれると言うけど、何かことを成そうとした人の足を引っ張る行為が嫌儲ではないでしょうか。

  3. 匿名 より:

    たびたびすみません。言葉足らずでした。無料の記事を叩くけど本を出版するなどの行為は叩かないのは歴史の問題でしょうね。出版の歴史は長く、それに対してWebページにAdsense貼ってお金を得るのはまだ登場して時間がたっていないからです。ブックオフで古本買ってAmazonマーケットプレイスで売って生計をたてている人は収入があるにも関わらずニート扱いされるけど、自営業だと言うとニートではないような扱いを受けるのに似ています。

  4. 匿名 より:

    どうもこの世には言葉の意味を正確に理解することができないまま、物事を語りだす人が多いようだ。 
    あんたの事やん

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